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事例Use case

噂のIoT機器を活用する「50のIoTがある家」に行ってみました

2018.12. 6

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渋谷の街にある住宅展示場の一角に、50種類ものIoT機器をつないで、実証実験を行っているモデルハウスがあります。ミサワホーム総合研究所の守谷一希さんにご案内いただきました。

写真①候補1.JPG

株式会社ミサワホーム総合研究所
フューチャーセンター スマートホーム研究PJ
守谷一希 様

IoT機器が満載された未来の住宅の姿、「50のIoTがある家」とは

渋谷駅や表参道駅からほど近い場所にあるミサワホーム渋谷展示場。IoT機器が、なんと50台も設置されているのだといいます。山手線圏内にこれだけ大規模な住宅展示場があること自体驚いたのですが、噂のスマートホームに一歩足を踏み入れると、そこには近未来の生活を予感させる空間が広がっていました。

案内してくださったのは、ミサワホーム総合研究所の守谷一希さん。設置機器の一覧表を見せていただくと、3F建て二世帯住宅の各部屋に、おなじみのスマートスピーカーやスマートロック、ロボット掃除機から、コミュニケーション支援ロボット、各種制御スイッチまでぎっしり、まるでIoT見本市のような状態で設置されています。

写真②.JPG

スマートスピーカーでシャッターの操作も可能に



「日本最大級の研究機関である産業技術総合研究所と共同で、住宅内のさまざまな機器が安全にネットワーク連携するための国際標準規格案の策定を目指しています。複数のIoT機器を設置し、想定される連携パターンの抽出、および実証実験におけるデータ収集、安全性の検証を進めています。」という守谷さん。昨年10月から、ミサワホーム創立50周年にあわせ50台のIoT機器を実装する『connected50 @渋谷』を展開し、生活体験の変化や課題の抽出に取り組んでいるといいます。

ポイントは、ここがIoT機器の実証実験のために建てられた家ではないということ。そのほとんどが、ユーザーが直接購入し、既存の住宅に設置可能なアイテムだといいます。
「見学されたお客様の中には、ここで見て気に入ったアイテムを直接メーカーから購入する方もいらっしゃいます。当社の収益になるわけではないのですが、ひとりでも多くの方に、これらの機器を身近に感じていただき、"IoTファン"が増えていく、その入口になればと思います。」

IoT機器に囲まれて生活する未来に向けての課題

守谷さんに案内されたのは、3階の子ども部屋。スマートスピーカーに話しかければ、コントロールパネルが壁面に照射され、玄関のカギをかけることもできるのだとか。ベッドに横になれば人感センサーが判断して照明を消してくれます。こういったIoT機器に囲まれて暮らす時代がすぐにやってくるのは間違いない、そんな"未来の生活"を身近に感じるには最適な空間といえます。

写真③候補1.JPG

壁面でコントロールパネルの操作が可能に


守谷さんは、この実証実験を続けていく中で、新たな課題を発見したといいます。
「ひとつは電源問題。コンセントの数には限りがあるうえに、ACアダプターも大きく、延長ケーブルに差し込んでも見映えが悪くなるという課題が浮き彫りになりました。」
これについては、アダプターやケーブルの一部をBOXに収納して隠したり、あるいは壁内に収まる様に凹空間を設けるなど、いくつかの対策があるといいます。
「次に電波問題。これだけの数のIoT機器を接続するとさすがに、ひとつのルーターでは足りません。これもいくつか解決方法があるとは思いますが、このモデルルームではメッシュWi-Fiといって、Wi-Fiルーターと4台の中継器を設置してメッシュ状にネットワークを構築することで、どんなハードウェアでも接続できるようにしています」
さらにアプリ問題があるといいます。50台ものIoT機器操作用アプリをiPadに入れているのですが、各アプリの使い方はまったく違うし、初期設定の方法も違い、ユーザーが混乱する可能性もあるといいます。
「やはりIoT機器に詳しくない方でも簡単に使えて、利便性を感じてもらえるようなものが、将来的に必要なのではないかと思います。」

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電源を壁の中に収納するアイディアは、住宅メーカーならでは
※ 写真に映っているのは試作途中のものであり、現在検討中です。


安全で安心なスマートホームでは、セキュリティは重要課題

そして、セキュリティに関しても課題があるといいます。「実は、セキュリティに関しては、これとは別に官庁との連携プロジェクトで検証が進められていて、そちらのプロジェクトの検証結果を参考にするつもりでおりましたので、当プロジェクトにおいては、あまり意識していませんでした。しかし、50台のIoT機器を導入するとなった段階で、セキュリティについてもあわせて検討すべきという声がメンバーの中から出てきました。」
また、同時期にIoT機器がウイルスの被害にあったというニュースがTVで放映され、モデルルームを見学するお客様の中から、心配の声があがったり、セキュリティの対策について質問が出てくるようになったのだとか。
「そういった流れを受け、私たちはあらためてセキュリティについて考えていくことにしました。しかし、個人的には、50台のIoT機器ひとつ一つにウイルス対策を講じるのは正直なところ無理なのでは?と考えました」

それが、すべてのIoT機器の根元の部分で対策をする『SECURIE(セキュリエ)』の紹介を受けたときに"なるほど、こういう発想がしっかりあるのだ"と感心。将来的に需要が拡大するのではないかとの予感があったといいます。

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SECURIE HOME powered by Bitdefenderで保護されているIoT機器


そんな守谷さんに、"そもそもセキュリティの大切さをどのように感じているか?"聞いてみました。
「これは、あくまでも私個人の考え方ではありますが、セキュリティは目に見えないため、問題が起きたり、被害にあわなければ、その重要性が実感できないものです。災害もそうですよね。でも、被害を受けてからでは、すでに手遅れなわけで、対策の重要性は訴えるべきだと思います。」
まずは、世の中にはパソコンやスマホだけでなく、IoT機器を対象にしたウイルスが存在しているということを、グラフなどで根拠を見せながら、急激に増えているのだと伝えれば、自分事として捉えてくる人が出てくるかもしれません。
「便利なIoT機器を勧めると同時に、その危険性もきちんと伝えることが大事だと思います。」
"IoTは難しい"と考えている人に、わかりやすくその利便性を伝えようとしている、それと同じくらいの熱量でセキュリティの重要性についても伝えていく必要があるといいます。
「それは今後、スマートホームの普及に注力していこうと考えている私たちハウスメーカーの責任でもあるし、各IoT機器メーカーとしての説明責任であると思っています。」


インタビュアー

伊藤 秋廣(いとうあきひろ)
インタビューを主体としたライティングプロダクション「エーアイプロダクション」を運営。ビジネスマンから著名人まで、分野を問わず、年間500名、100社以上の取材を実施し続けるプロ・インタビュアーです。